第16話 チリも積もれば山となる(仮)
カチカチカチ
時計の針が時を刻む音。
カチカチカチ
真人が落ち着きなく、ボールペンを押す音。
カチカチカチ
カチカチカチカチカチ
カチカチカチカチカチカチカチ
カチカチカチカチカチカチカチカチカチ
「だぁぁぁぁぁーーーーっっっもうっっっっっっっっ!!!!!」
真人は勢いよく、自らの部屋を後にした。
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カチカチカチ
時計の針が時を刻む音。
カチカチカチ
真人が落ち着きなく、ボールペンを押す音。
カチカチカチ
カチカチカチカチカチ
カチカチカチカチカチカチカチ
カチカチカチカチカチカチカチカチカチ
「だぁぁぁぁぁーーーーっっっもうっっっっっっっっ!!!!!」
真人は勢いよく、自らの部屋を後にした。
「エリハ、ちょっと話があるんだが」
「ん?なに?」
先日の死闘がまったく嘘だったかのように、エリハはあっけらかんとしている。
「それが言いにくいんだが…」
「なによ、早く言っちゃいなさい。私に今更、言えないことでもあるの?」
言葉を詰まらせている真人を促すエリハ。昨日のことは、本当に覚えていないのかもしれない。
「じゃぁ言うぞ。よく聞くんだ」
「なによ~、もったいぶっちゃってさっ」
真人は一息ついて、言い放った。
デッドレース延長戦。夜中の11時に、それはまだ続いていた。
「はぁ、はぁ…カンベン、してくれ…」
電柱の陰に退避する真人。レース開始から小一時間、女とは思えないスタミナと執念強さで追い掛け回されていた。
そもそも、追いかけられる理由としては、真人にも非がないわけではない。しかしながら、こうまでされていい理由にはならない。普通ではないのだ。
「部屋に帰りたい…」
外はまだ寒い。まして裸足など、どこの発展途上国の少年だろうか。
「疲れた」
カランッ
ふと足を伸ばした拍子に、足元にあった缶を蹴飛ばしてしまった。
「っっっ!!!」
自分のしたことに声が出そうになったが、咄嗟に堪えた。
恐る恐る、電柱から顔を出して辺りを見回す。誰もいない。
安堵のため息をつく真人。
すっと、後ろの闇の中から、白い手が伸びた。
最近は春の陽気が垣間見えるようになって来ました。皆様はいかがお過ごしでしょうか。季節の変わり目は体調を崩しやすいといいます。皆さんは気をつけてくださいね。
季節の変わり目、そして春。春といえば新生活。オークショニアにとって、稼げるシーズン到来です。
「そうなの?」と言われれば、「ハイ、そうなんです」と私は言います。「なんで?」と聞かれれば、ご説明いたしましょう。
今日は書き入れ時について、その理由とあわせてレポートしていきます。
「あぁ…ひもじいよ…」
絶食をして2日目。バイトがない日は、お金を払わないと食べ物にありつけない。そのため、低インシュリンやブッタの神様を信じるわけでもなしに、真人は絶食を余儀なくされている。こうも衰弱しきると、バイトが出来るのかも疑問なところだ。
だがエリハは、
「あ~、美味しかった♡」
欠かさず食物を(過剰)摂取している。
「ダイエットしようかなぁ~。美貌が損なわれるわん」
傍若無人な限りを尽くしている。
倒れこみながら虚ろな目でエリハを見つめると、それがだんだんと悪魔に見えてきた。
「げ…げどう…」
かすれゆく意識の中、真人は力なく吐き捨てた。