第12話 不当労働と感じても、勢いで上司を殴ると危険
エリハにカードを不正使用された、可哀想な青年真人くん。
本来はずぼらな性格であるはずが、厄介者の王女様が住み着いてからというもの、やりくりに不安を感じ家計簿まで付け始めた始末。
「え~いっ!」
当の本人は、家主の苦労などどこ吹く風。今も、どこで勝手に買ってきたのか、メタルギアでエキサイトしている。女の子が楽しんでやるゲームにしては、変だ。
帳簿といわず一切の履歴を残す気がないエリハは、物が売れてたらさっさと発送をしていた。そのため、真人は資金の流れがまったく把握できていないでいた。
はたして赤字なのか黒字なのか。それすらも定かではない。
赤字だったとして、この金の使いようであったら、サラ金に手を出しかねない。
真人はひたすら危機感を抱き、エリハはお気楽気楽を貫いていた。
しかし真人は先月から、
「売上が分からないんじゃ、ウェンディーズには連れて行けない」
と、リーサルウエポンを持ち出した。
ウェンディーズをエサに脅迫することには気が引けたが、死活問題だからと、自らを納得させた。
兵器は功を奏し、それは困るとばかりに、エリハは損益計算書を付け出した。
粉飾決算をされそうで怖いが、やらないでいられるよりはいいだろう。
